武藤 崇(同志社大学 心理学部 教授)
櫻井 芳雄(同志社大学 脳科学研究科 教授)
小原 克博(同志社大学 神学部 教授、良心学研究センター長)
下楠 昌哉(文学部 教授)
林田 明(理工学部 教授)
もしここに硬い大きな壁があり、そこにぶつかって割れる卵があったとしたら、私は常に卵の側に立ちます。
−村上春樹『壁と卵』(エルサレム賞・受賞スピーチ)
科学者、特に人間の脳、そして人間の苦悩と対峙する科学者こそ、「卵の側」に立たねばならないはずです。果たして、そのような良心の具現化は、どのようにしたら持続可能となるのでしょうか。
このシンポジウムでは、脳神経科学、臨床心理学(特に、認知行動療法)の最先端のテーマを取り上げ、現代の科学者を取り巻く社会的状況、特に研究的・経済的状況に触れながら、「卵の側」に立つ人間科学を成立させるような言語共同体の構築のための方途を探っていきます。